【保存版】中央特快が日野・豊田・西八王子駅に停車する理由とは?
世にも珍しい豊田駅始発の中央特快(じっくり見ないと分かりませんw)
こんにちは。キング・ブログ・スライムです。
さて今回は、「中央特快がなぜ日野・豊田・西八王子駅に停車するのか?」つまり、「中央特快がなぜ立川以降は各駅停車になるのか」について理由を2つ挙げたいと思います。
立川以降の各駅と言えば、日野・豊田・八王子・西八王子・高尾のことを指します。
このなかでも特に「停車すべきでない!」と批判を受けているのが、日野・豊田・西八王子の3駅です。
理由は非常にシンプルです。駅の規模が小さいからです(笑)。
中央特快は原則として規模の大きい駅に停車させるのが暗黙の了解です。
日野・豊田・西八王子駅は規模が小さいため、「中央特快を日野・豊田・西八王子のようなコロっちい駅に停まらせるのはケシカラン」という人が出てくるわけです。
すぐに知りたい人向けに理由だけ書いておくと、、
①中央特快は遠方客向けであるから
②日野・豊田・西八王子は電車の運行本数自体が少ないから
の2点が挙げられます。
これからはその詳しい説明をしていきます。
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今回はこんな内容
日野・豊田・西八王子の乗車人員数
それでは、この3駅がどれほどの規模なのか、見ていきましょう。
まず始めに、中央線沿線における主要駅の乗車人員数の表を再度掲示します。
駅名 | 乗車人員数(万人) | |
1位 | 新宿 | 76 |
2位 | 東京 | 43,5 |
3位 | 立川 | 16,4 |
4位 | 中野 | 14,5 |
5位 | 吉祥寺(!) | 14,1 |
6位 | 国分寺 | 11,1 |
7位 | 御茶ノ水 | 10,5 |
8位 | 三鷹 | 9,5 |
9位 | 四ツ谷 | 9,4 |
10位 | 荻窪 | 8,7 |
※赤字が中央特快停車駅
この中で、中央特快が停車するのは、5位吉祥寺と10位の荻窪を除く8駅です。
中央特快が停車する主要駅は大半が10万人を超えています。(始発駅の高尾駅は例外で、約2,9万人)
高尾駅に次いで乗車人員数が少ない八王子駅でも、約8,6万人います。
さて、次は日野・豊田・西八王子駅それぞれの乗車人員数を見ていきましょう。
駅名 | 乗車人員数(万人) | |
日野 | 2,7 | |
豊田 | 3,3 | |
西八王子 | 3,2 |
(参考サイト:各駅の乗車人員 2015年度―JR東日本公式サイトより)
「う――ん、、、少ない(笑)」
都心から離れていることを考慮すると、乗車人員数自体は多いと思います。
豊田と西八王子は、JR東日本が管轄する駅の中で、乗車人員数ランキングの上位150位以内に食い込んでいますので、地域では影響力のある駅だといえます。
しかし、この3駅以外の中央特快停車駅の乗車人員数が、最低でも9,4万人だということを考えると、、、利用者数が3万人前後の日野・豊田・西八王子3駅は、目立って利用者数が少ないといえます。
それでは、なぜ利用者の少ないこれら3駅に中央特快を停めるのでしょうか?
中央特快が日野・豊田・西八王子駅に停車する理由1(中央特快は遠方客向けであるから)
良くも悪くものどかな日野駅前の様子
前回(中央特快が吉祥寺に停車しない理由)も触れましたが、中央特快は多摩地域の利用者を素早く都心地域に運ぶために設定された車種です。
つまり、中央特快は、この三駅を含む高尾から国分寺あたりにかけて住む利用者を、主要ターミナル駅である新宿や東京駅に輸送するために、利用されるべきだということです。
多摩地区の中でも都心から遠い日野・豊田・西八王子には、中央特快を停車させた方が理念にあっていると考えられます。
そして次の理由は、経営上の理由です。
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中央特快が日野・豊田・西八王子駅に停車する理由2(電車の運行本数自体が少ない)
2つ目の理由は、電車の運行本数が少なく、中央特快を停めないと本数が少なすぎて、利用者に負担がかかるためです。
増発は可能でしょうが、利用者がそれ程多くないため空気輸送になってしまい、採算が合わなくなってしまいます。
つまり、経営上の都合から快速電車の増発は難しく、本数の少なさを補うために中央特快を停車させている、とも考えられます。
平日12時台の、新宿・東京方面の1時間当たりの運行本数を考えてみましょう(平成28年8月8日現在)。比較対象として、吉祥寺駅を入れています。
中央特快 | 快速 | 中央総武線各駅停車 | 合計 | |
日野・豊田 | 4 | 7 | なし | 11本 |
西八王子 | 4 | 3 | なし | 7本 |
吉祥寺 | なし | 10 | 8 | 18本 |
(参考サイト:路線情報―Yahoo!Japan)
吉祥寺は18本と多いですが、西八王子・豊田・日野は1時間に10本前後と少ないことが分かります。
中央特快が飛ばし始めるのは、立川を過ぎてから東京駅に着くまでの区間です。
立川から都心までのエリアは、青梅線から直通運転で東京駅に向かう快速電車も合流するようになるので、快速の本数が約1,5倍に増えます。
また、三鷹から御茶ノ水までは、中央総武線の各駅停車も並走しているので、電車の本数は一気に増えます。
そのため、吉祥寺駅は特快が停まらないにもかかわらず、青梅線快速や中央総武線の各駅停車から支援を受けているため、日野・豊田駅の約1,5倍、西八王子駅の約2,5倍の本数を停めることができています。
1時間に18本というのは、約3分に1本電車がやってくるということです。これは東京都心にあるターミナル駅の朝ラッシュ並みです。吉祥寺ではこれが昼間に起きているわけです。吉祥寺駅の場合は、快速・各駅停車で十分です。中央特快はいらないですね。
一方、西八王子に中央特快が停車しなければ、、、地獄です。1時間に3本しかありません。20分に一本は、、、田舎としか言えません笑
日野や豊田も1時間に7本なので、殺人的に少ないという訳ではありませんが、乗車人員数が約3万人規模の駅で9分に1本しか電車が来ないのは、少し辛いでしょう。
やはり、電車の運転本数が少ない日野・豊田・西八王子には、中央特快を停めた方がよさそうです。
最後に
ツイッターなどでは「日野・豊田・西八王子には中央特快を停めるな」という意見がちょくちょく出ていますが、仮に西八王子に停車させなければ、悲惨なことになります。ダイヤの現状を見たうえで意見することも重要です。
実は中央線は、青梅線から直通運転する快速や、貨物列車、長野方面からの特急列車も通っているので、日中でも過密ダイヤです。複線で運行するのは厳しいところがあると思います。
しかし、中央線は過密ダイヤの中でも苦心しながら、ダイヤを作成しています。そのなかで中央特快を運転しているので、努力しているといえるのではないでしょうか。(最後はなんだか上から目線でしたが)
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いろいろ分析をされていますが、これは三鷹~立川が複々線化した後の緩急分離状態を先取りしているだけです。立川までは黄色い電車が各駅停車として機能しますが、日野から先は黄色い電車が走らないから停車しているのです。
複々線が完成したら全列車が特快になる方向でした。それゆえ、国立市は複々線化工事の地元負担に反対していたのです。特快が停まらない駅には複々線化のメリットが無いので。
ご意見ありがとうございます。
おっしゃる通り、一言で言えば「三鷹~立川が複々線化した後の緩急分離状態を先取りしている」ということになります。
国立市の工事費用反対のエピソードは知りませんでした。
参考になりました。