『御茶ノ水⇒御茶ノ水(140円)』謎きっぷで房総半島を1周してみた
房総半島から見た海の車窓です
こんにちは。
夏休みに入って青春18きっぷの旅行を計画中のキング・ブログ・スライムです。
鉄道を使った格安旅行といえば青春18きっぷが王道ですが、それ以外にも安くで旅行できる手段があります。
その一つに大回り乗車があります。
ざっくり説明すると、JRの営業規則をうまく利用して、140円の片道切符で半日近くかけていろんな駅をめぐるというもの。
実際に通ったルートです(御茶ノ水がスタート、御茶ノ水がゴール)
今回は、房総半島を大回り乗車で1周してみることにしました。
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今回はこんな内容
140円で一周するためのルール
大回り乗車の根拠となるのは、JR各社が定めている運賃計算制度である大都市近郊区間です。
この区間では、実際に乗車した区間とは関係なく、運賃計算はその最短区間で計算されます。
(引用元サイト:運賃計算の特例―JR東日本)
例えば、新宿駅から東京駅まで行きたい時。中央線で1本の区間ですが、山手線で大回りして行くことができます。
この場合はまさに大都市近郊区間の制度が適用され、どちらの経路を利用しても最短区間である中央線の「新宿―東京間」で運賃計算されます。
新宿―東京
中央線:10.3km ←料金計算はこっち
山手線(内回り):17.4km ←こっちにも乗れる。運賃も同じです。
大都市近郊区間制度があるのは、比較的線路が密集している「東京・大阪・仙台・新潟・福岡」の5都市。
※名古屋は入っていません。
他にもこの制度が適用されるにあたって、守らないといけないルールがあります。
①同じルートを通らない(同じ駅もダメ)
②途中下車はできない
③東京近郊区間の範囲内で移動すること
なお、東京以外の都市の地図やそのほかの詳しい大回り乗車の規則は、「大回り乗車の基本ルール」をご覧ください。
ということで房総半島を一周してきました!
切符を買ってみた
わざわざ切符を買うシーンだけを切り取ったのには理由があります。
一部の駅からスタートすれば、世にも珍しいおもしろ切符が買えるからです。
今回は切符の買い方を”あえて”2つに分けてみました。
①1駅分を買う(一般的)
大回り乗車において、ごく一般的な買い方。
例えば、東京駅スタートの場合、隣駅である神田駅までの140円片道切符を購入し、房総半島をぐるっと周回して神田駅に戻ってくるというもの。
他のブロガーの方が実践されている通り、最もメジャーなきっぷの買い方です。
でも実は、他のやり方でも買うことができます。
②同じ駅から同じ駅までの切符を買う(裏ワザなので例外的です)
違う駅で降りたら戻らないといけないから面倒!、と感じる人はこの方法をおすすめします。
乗った駅からぐるっと回って再度乗車駅に戻ってくる経路の切符を買えばいいのです。
例えば、私が作ってみた実際のキップです(下)
御茶ノ水から御茶ノ水という、違和感満載のなんじゃこりゃキップですw
きっぷの発行は基本的に最短ルートで登録されますが、利用者があえて他のルートを望んだ場合は、そちらで登録することができます。
今回は、私があえて御茶ノ水⇒神田⇒秋葉原⇒御茶ノ水のルートで移動したいと要求したため、JR側はこんなへんてこ切符を発行することになりました。
その上、そのルートを全て通ってもなお、初乗り料金140円(3km以下)と同じ料金になるというのが面白いところ。
同じ駅から同じ駅までの最も割安なきっぷ(140円)を作れるのが、御茶ノ水・神田・秋葉原の3駅です。
料金は少し割増しになりますが、東京駅、新宿駅始発でも1周きっぷは作れます。
例えば、新宿⇒山手線1周⇒新宿のようなきっぷは作れますよね。
上の切符は券売機では買うことができず、窓口で購入しました(私の知識がないだけかもしれません、、、)。
「御茶ノ水から御茶ノ水の切符をください」というのはアホみたいで何だか恥ずかしいですが、そこは我慢です(笑)
ポイントを先にまとめておきます
・食料
食料は先に買っておくのが好ましいです。駅弁を購入できるのが千葉駅・東京駅ぐらいなので、買い忘れた人はそこでしっかりと買いだめしておきましょう。
忘れると途中で降りることは出来ず、自販機で飲み物を買って飢えをしのぐことになります。地獄です(笑)
・海側の席に座る
雄大な海の車窓を楽しみたい人は、海側の席に座りましょう。
内房線⇒外房線なら、進行方向に向かって右側。
外房線⇒内房線なら、進行方向に向かって左側です。
・時間を潰せるものを持っていく
本などがあれば最適です。
スマホでもいいですが、充電が切れないようにモバイルバッテリーなどを持参した方がよさそうです。
では実際に房総半島を140円という格安きっぷで一周してみます。
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① スタートは御茶ノ水
さっきも紹介した通り、「御茶ノ水⇒御茶ノ水」きっぷ。
お茶の水からは、総武線の各駅停車で錦糸町まで出ます。
そして錦糸町からは総武線の快速が通っているので、快速(青色)に乗り換えて一気に千葉まで行きます。
クロスシートなので快適!!
② 千葉駅で一度乗り換え
房総半島一周を企てる場合は、一度千葉駅でホームに降りて食べ物を補充した方がよさそうです。
これから長い旅路に入りますが、まともに食料補充できるのは千葉駅だけだからです(笑)
駅のホームから出れば千葉の片田舎であってもコンビニぐらいはあるのですが、今回の旅では改札の外には出られません。
もし出た場合、御茶ノ水から下りた駅までの追加運賃と、さらに帰りの運賃も払わないといけないことになります。
③ 千葉駅から成東・大綱へ
千葉駅というとホームが2,3個ですぐに乗り換えられそうなイメージでしょうか?※超失礼。
ですが、私の予想に反して路線が複雑!(確かホームが8つあります)
途中の車窓お楽しみください。
※外房線の上総一ノ宮駅あたりまではずっと内陸なので、のどかな田園風景や森林しか見えません。期待しているであろうブルーオーシャンはもう少し先です。
上総一ノ宮で待たされる
やっと上総一ノ宮駅に到着しました。到着時刻は15:30頃。
そのようです。40分待ちでした、、、
外房線に入ってくると、乗り換えのタイミングによっては、堂々と30分待ちを要求してくるようになります。
東京圏ではありますが、東京の常識はもはや通じません。
その暇な時間を使って、千葉駅で買ってカバンの中にぶち込んでいた駅弁を食べようと決心。
潮干狩り弁当という、アサリご飯がメインの弁当でした。税込み900円なり。
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上総一ノ宮からも209系
嫌な予感がしていましたがやっぱり同じ系。もう見たくない!(笑)
上総一ノ宮を出発してからずっと森と田園風景ばっかりでしたが、勝浦駅を超えるとようやく海が近づいてきます!
なので、海側の席に座っておくのがオススメ。山側に座っていると、森しか見えません(笑)
※(下の写真)行川アイランドとかいう楽園はどこにあるんでしょう?
教えてください。竹林しか見えません。
安房鴨川駅(折り返し地点)に到着
安房鴨川駅?聞いたことないなあ、と思う人もいるかもしれませんが、実は、安房鴨川駅は内房線と外房線の境界という少し重要な駅。
ということで、安房鴨川駅からの”下り電車”は存在しえず、どちら方向に乗っても”上り電車”という面白い駅です。
内房線をひたすら進む
車窓から見える海を楽しみたい人は、外房線よりも内房線の方がオススメです。ブルーオーシャンが沢山見えます!
房総南部の中心的都市・館山に到着
日も落ちてきて次第に暗くなってきました。
もし携帯食を持ってきていなかったら、今頃は餓死していたと直感。カバンからおにぎりを出してかじりつく。
千葉で降りてはダメ。蘇我駅で降りる
内房線に乗っていると、そのまま気持ちよく終点の千葉駅まで行ってしまいそうになりますが、行ってはいけません。
昼の時点で一度、千葉駅を通過しているので、再度通ってしまうと大都市近郊区間の制度が適用されなくなります。
※もちろん切符拝見はないので、バレないと言われればそれまでですが、公式なブログなのでルールは守ります。
蘇我駅から東京駅へ移動する
蘇我駅からは京葉線で東京駅まで向かいます。
途中の舞浜駅でディズニーランドでリア充がたくさん入ってきますが、決して気にしてはいけません。
こっちは140円で房総半島を1周してるんです。楽しいなあ楽しいなあ、、、
東京駅にようやく到着しました!
最終地の御茶ノ水駅に向かう
スタートは御茶ノ水でした。
普通はスタートとゴールが1駅違うのですが、今回私が購入したのは「御茶ノ水⇒御茶ノ水」という超変則的なきっぷ。
ということで、今回は例外的に御茶ノ水がゴールとなります。
しかし、ここで疑問です。
問題なく改札を通れるのでしょうか?
同じ駅から同じ駅への変則的な移動な上、半日近く時間がたっています。自動改札がエラーとして弾きそうな気がしてなりません。
さて、通るのでしょうか?
答え⇒通りませんでした!
やっぱりエラーが出たようです。
じゃあどうするのか?
大都市近郊区間の制度を守りながら移動したはずですが、ひょっとすると追加料金を取られるのではないかと一瞬不安になります。
窓口に行くしかありません。
窓口にて
御茶ノ水から御茶ノ水というアブノーマルなきっぷに驚いた様子の駅員さんでしたが、普通に問題なく通ることができました。
御茶ノ水駅に着いたのが21:40頃ということで、スタートがちょうど13時だったので合計8時間40分の旅ということになります。
途中で駅弁を購入したりトイレに行ったりして1本ほど遅くなったこともあり、私のスタート時刻から全力で言った場合は8時間ちょっとで行けたと思います。
因みに
因みにですが、今回の私の旅を要約するとどうなるのか気付いた人はいますでしょうか?
要約すると、すっごいアホみたいなことになります。
つまり、140円と弁当代1000円と半日という時間を費やして、御茶ノ水駅から御茶ノ水駅まで移動した、ということになります(笑)
まあ要約してしまうと、元も子もないですが(笑)
いい経験だったけど、もう一度したいかと問われれば…
2回目やりたいかというと、1回で十分経験できたので、「2度目はちょっと、、、」ですが、海もきれいですし1回は経験して損はないと思います。
途中で食料が尽きてしまうと悲惨なことになるので、事前に買いだめしておくか千葉駅で補給しておきましょう。
ではでは、、、
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千葉駅は10番線まであったりしますー
(総武本線と成田線と総武本線と東金線を使ってさらなる大回り乗車を・・?
興味深い記事ですね。参考になります!
素朴な疑問なんですが、発着が同一駅の乗車券だと経路を固定してますが、それだと制度的には大都市近郊区間から外れませんか?
僕の知識不足ならすいません。
ご回答いただければ幸いです。
おざわさん
コメントありがとうございます。
JRが選択乗車で認めている通り、(JR・利用者どちらが指定しようが)切符に記載された経路によらず乗車ルートを選択できます。
こちらから経路を指定しておいて自ら違うルートを通るという、少し型破りなやり方ですが、規則上は問題ありません。
参考になれば幸いです。