【体験記付き】大回り乗車で守るべき6つの条件をまとめました

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大回り乗車で房総半島を1周したときに撮った千葉の山林の車窓

こんにちは。

最近は「大回り乗車」にハマりつつあるキング・ブログ・スライムです!

 

夏休みなど長期休暇中に使える最強の格安切符といえば、誰もが青春18きっぷを思い出すでしょうが、何も安くで旅行が楽しめる切符はそれだけではありません。

他にも、初乗り切符140円で大都市周辺を1周できる「大回り乗車」という方法があります。

 

ざっくり説明すると大回り乗車とは、JRの営業規則に基づいて、140円の片道切符を使っていろんな駅を半日近くかけてめぐるというもの。

「違法じゃない?」と思う方もいるかもしれませんが、JRの営業規則に従った運賃上正式な乗車ルートです。

⇒参考サイト:『旅客営業規則(第157条第2項)JR東日本』

大回り乗車とは何かを理解するために下の例を見て下さい。

 

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通常のルート:新宿⇒代々木の青色ルート

大回りルート:新宿⇒池袋⇒上野⇒、、、⇒代々木

山手線でたった1駅の距離ですが、あえて山手線を大回りして「新宿⇒池袋⇒上野⇒、、、⇒代々木」のように移動することも可能です。

この無駄の極みとも言っていい、壮大な乗車方法を通称”大回り乗車”といいます(笑)

 

これをうまく利用できれば、1日に2千円以上かかる青春18きっぷなんて比べ物にならないぐらい格安の旅行ができることになります。

その基本条件や、ポイント、お得な情報など「大回り乗車」についてイチから解説していきます。

 

今回の記事を要約!

① 大回り乗車が可能な区間=大都市近郊区間

② 同じ経路・駅を通らない

③ 途中下車できない

④ 通常の乗車券は〇、定期券は×

⑤ 特急・グリーン車にも乗れる

⑥ 乗車券が有効なのは1日限り(終電まで可)

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条件① 大回り乗車が可能な区間=大都市近郊区間

 

大回り乗車が可能なエリアは、東京・大阪・仙台・新潟・福岡の5つの区域(大都市近郊区間)に限られています。※名古屋は入っていません。

大都市近郊区間を外れたエリアでは大回り乗車のルールが適応されませんのでご注意ください。

 

★東京エリア

大都市近郊区間

(引用元サイト:運賃計算の特例―JR東日本)

 

★大阪エリア

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大阪は日本第2位の都市だけあって近郊区間も広く、環状路線も複数あるため、色々な遊び方が出来そうです。

 

★福岡エリア

大都市近郊区間(福岡)

大都市近郊区間は全国的に拡大傾向にありますが、福岡だけは例外。

福岡では石炭産業の衰退とともに、ローカル線が第三セクターに移行しており、以前よりも総延長が短くなっています。

 

★新潟エリア

大都市近郊区間(新潟)

 

★仙台エリア

大都市近郊区間(仙台)

新潟や仙台の大都市近郊区間は、東京に比べて小ぶりではあるものの、環状路線ができているのでかなり楽しめそうですね。

 

条件② 同じ経路・駅を通らない

 

「大回り乗車」の基本ルールとして、同じ経路・駅を通過できないことがあります。

経路を一筆書きで書けるならどんなルートでも大丈夫なんですが、一度通った駅を再度通るのはダメなんです。

それは、一度駅を通った時点でその駅については運賃契約がすでに終了している、という考えから。

※利用者が多い東京エリアでは検札もなくまずバレませんが、出るときに改札で説明を求められた場合、同じ駅を2度以上通っていると追加運賃を求められる可能性があります。

 

「Cの字ルート」は可能ですが、例えば「0の字ルート」「9の字ルート」「6の字ルート」などの経路は認められていません。

さっきの例にもあった通り、新宿から次の駅の代々木までの切符を購入し、「新宿⇒池袋⇒上野⇒、、、、⇒代々木」のようにあえて大回りをして代々木まで移動する場合。

この乗車の場合は問題なくできます。

 

「Cの字ルート」(新宿⇒代々木)

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一方、山手線をぐるっと回って新宿から新宿に移動した場合は、同じ駅を2度通過したことになるので、不可です。

※有人窓口で山手線1周分の運賃(480円)を支払えば、新宿⇒新宿の移動もできます。ですが、それはもはや大回り乗車ではありません。『都区内パス(750円)』を買った方が得ですね(笑)

 

「0の字ルート」(新宿⇒新宿)

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また、「中野⇒新宿⇒池袋⇒上野⇒、、、、⇒新宿」のようなルート(6の字ルート)も、同じ駅を2度通っていることになるので不可です。

※「6の字ルート」は賛否両論がありますが、1度通過した時点で輸送契約が終了していると言えることや利用者と駅員との間でトラブルを生む恐れもあるため、ここでは不可としておきます。

「6の字ルート」

 

条件③ 途中下車できない

八高北線①

八高北線の高麗川駅より撮影しました

当たり前と言えば当たり前ですが、途中下車すると乗り越し扱いになるので、140円の最短経路の運賃に加えて、不足分の運賃を支払わなくてはいけません。

 

因みに無人駅では降車時に切符を回収されるので、一度ホームに降りてしまうと途中下車扱いになってしまいます。

地方路線は無人駅が多いですし、最近は関東でも水戸線や八高線などの末端路線で無人駅が増えいるので、注意してください。

 

条件④ 通常の乗車券は〇、定期券は×

大回り乗車(立川駅から)

東京の立川駅から大回り乗車したときの初乗りきっぷです

大回り乗車ができるのは、通常の切符かICカード、回数券のうちのどれかです。

定期券は券面にルートが定められているため、そのルート以外で移動することは出来ず、大回り乗車をすることはできません。

 

また、ICカード(関東・仙台・新潟ではSuica、関西ではICOCA、福岡ではSUGOCA)を使った大回り乗車は個人的にはおすすめできません。

ICカードは改札を出るときや検察のときに手続きが面倒になること、ICカードが使えない区間があること、個人情報を載せているので駅員とトラブルになった際に面倒になること、などが理由です。

最も無難なのは普通に片道切符(140円ぐらい)を買うことですね(笑)

 

条件⑤ 特急・グリーン車にも乗れる

グリーン車②

湘南新宿ラインのグリーン車です。2階席が快適です

意外に知られていませんが、大回り乗車であっても正規の乗車券であることには変わりないので、追加料金を払えば、特急グリーン車にも乗ることができます。

各駅停車だけの旅は単調になりがちです。追加料金は必要ですが、特急・グリーン車は座りやすいボックス席やワゴンサービスなどがあり、旅行がさらに楽しく快適になります。

 

特急

東京・大阪近郊では、通常のA特急料金よりも2割ほど料金が安いB特急料金が指定されているので、お得感が増します。

JR東日本 : 50kmまで510円、100kmまで930円

JR西日本 : 50kmまで650円、100kmまで970円

 

距離が比較的長い特急を一部紹介します。興味がある人は、他にもあるので調べてみて下さい。

◆東京周辺

:わかしお(東京~安房鴨川)、132.5km、1340円

:あずさ(千葉~八王子)、119.6km、930円

 

◆大阪周辺

:はるか(米原~日根野)、156.1km、2160円

:くろしお(京都~和歌山)、114.8km、1400円

 

◆新潟周辺

:しらゆき(新潟~柏崎)、100.0km、1180円

 

グリーン車

東京周辺ではグリーン車が連結されている普通列車が多く、追加料金さえ払えば乗ることができます。

※東海道本線・高崎線・東北本線・常磐線・総武本線などに導入されており、数年後には中央線でも運行予定です。

 

グリーン車は50kmを超えても料金はずっと同じなので、移動距離が延びるほどお得になります。

料金は事前料金車内料金があります。事前料金といっても、発車する1秒前までにグリーン券を買えば大丈夫です。

  • 車内料金:車内でグリーン券を購入する
  • 事前料金:電車が発車する直前までに購入する

 

因みに2017-08-17現在、1本の電車で行ける最長距離は熱海~黒磯間の267.9kmだそうです。総乗車時間は4時間46分という、、、

体力に自信がある方は、挑戦してみて下さい(笑)

 

事前料金平日土休日
50kmまで770円570円
51km以上980円780円
車内料金平日土休日
50kmまで1030円830円
51km以上1240円1040円

(参考サイト:普通列車グリーン車―JR東日本)

グリーン車が運転されている区間は下の通りです。

東海道線、横須賀・総武快速線、宇都宮線、高崎線、湘南新宿ライン、上野東京ライン、常磐線の普通・快速に連結されています。

JR東日本の普通グリーン車運転区間

【引用元サイト:普通列車グリーン車―JR東日本】

 

⑥ 乗車券が有効なのは1日限り(終電まで可)

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オレンジ色がトレインカラーの中央線です

これはそのままです。普通はその日のうちに大回り乗車すると思いますので、特に説明する必要はないでしょう。

あとは青春18きっぷと同じで、日付が変わっても終電までは有効です。

 

体験記もあります

 

抽象的なルール説明だけでなく、体験記があった方が面白います。実際に大回り乗車をしてみた体験記をまとめてあるので、箸休め程度に見てみて下さい。

 

◆房総半島を1周

御茶ノ水⇒御茶ノ水という謎の切符を使って房総半島を1周した旅行記。

魅力はやはり房総半島から見える海です。沢山海が見れるのは、外房線よりも内房線でした。

言い換えると、140円と半日を使って御茶ノ水から御茶ノ水まで移動したということもできますが、すごいバカに見えるので止めておきます。

 

◆八高線の雄大な自然と、湘南新宿ラインのグリーン車を満喫

たった1140円(片道切符160円+グリーン車980円)でしたが、予想以上に楽しめた旅。

八高北線が非電化区間で、気動車に揺られながら雄大な自然を満喫できました。帰りのグリーン車も快適でした。

 

私が勉強になったと感じる本はこちら。

東京・大阪・仙台・新潟・福岡の5つの区域(大都市近郊区間)で実践できる具体的なルートをたくさん紹介しています。

各駅でのちょっとした豆知識が載っているので、鉄道に詳しくなれる楽しさもあります。

実際にできるかは別としても、東京から神田までの140円片道キップで800km超えの大回りルートが紹介されていました。

 

最後に

 

上手く楽しめば、片道切符140円の10倍以上の楽しみ方ができる大回り乗車。

お金もほとんどかからない史上最強の貧乏旅行なので、暇な日があればぜひ試してみてください。

 

グリーン車や特急をうまく使えば、さらに満喫できること間違いなしです!

ではでは、、、

 

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3件のフィードバック

  1. コツ より:

    東京から安房鴨川のわかしおをご紹介されていますが、安房鴨川から内房線に乗りかえても、蘇我が重複してしまうため、房総半島から出ることが出来ません。

  2. 地図眼鏡 より:

    少し細かいかもしれませんが、条件④の「SUICA」は正しくは「Suica」です。(ICOCAなどは正しいです)
    細くてすみません。少し気になったのでコメントさせていただきます。

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