≪図解≫東京と大阪の雪は、降る回数/積雪日数/降る気温が違います

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こんにちは。

キング・ブログ・スライムです。

 

前回は、東京の電車が雪にめっぽう弱い理由(6つ)について説明しました。

”東京の電車”と書きましたが、必ずしも東京に限定されるわけではなく、大都市なら全般的にいえることです。

 

さて、東京と大阪では人間の性格から社会構造まで、あらゆる次元で違いがあります。

大阪ではエスカレーターは右に立ちますが、東京では左に立ちます。大阪では「マクド」、東京では「マック」。大阪では電車の車内が騒がしいですが、東京で騒がしいと睨まれます。

などなど、、、生活の隅々まで違いがあることが分かります。

※因みに筆者は大阪生まれで、現在東京に住んでいるので、実際にどちらも体感しています。

 

しかし違いがあるのは、文化や考え方だけではありません。

東京と大阪では、『雪』にすら違いがあるのです!

 

つまり…

気性(きしょう)だけでなく、気象(きしょう)も違うのです。

 

『雪』の違いとは、より具体的にいうと「雪の降る回数」「積雪日数」「雪が降る気温」です。

気温まで違うとは意外ですよね。

 

今回は気象データ好きで大阪出身の私が、データを引用しつつ、大阪と東京の雪の違いについて説明したいと思います。

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① 雪が降る日数(降雪日数)…大阪の方が多い

大阪と東京の1年の平均降雪日数

全国順位降雪日数
東京3611
大阪2418

※赤字は日数が多い

冬のワンシーズンでどれだけ雪が降るかということです。

こちらのデータ年間雪日数ランキング―都道府県格付研究所)を参考にすると、降雪日数は大阪のほうが多いです。

18年間大阪に住み続けて4年間東京に仮住まいしている私の経験からいっても、大阪のほうが確実に良く雪が降ります。

東京はどれだけ冷え込んでも、雪が降ることはほとんどありませんが、逆に大阪は冬将軍がやってくると、結構な頻度で雪が降ります。

詳しい理由はのちほど。

 

② 雪が積もる日数(積雪日数)…東京の方が多い

過去5年の積雪日数

2013年2014年2015年2016年2017年
東京24
名古屋13
大阪

※赤字は日数が多い

次は雪が積もった日数です。さっきのデータは降った日数であることに注意してください。

雪が積もった日数は東京の方が多いです。

データは大阪 年ごとの値―気象庁』『東京 年ごとの値―気象庁』を参考にしています。

示しているデータは過去3年分だけですが、観測が始まった明治時代からみても、東京のほうが明らかに多い傾向にあります。

大阪はそれぞれの年に積雪を観測していますが、どれも5cm以下の積雪であり、本格的に積もったとはいえません。

 

一方、東京は2013年には5cm以上を2日、2014年には20cm以上を3日記録しています。

なお、2014年は関東や甲信越地方で記録的豪雪が2度もあった年です。1m以上の雪がたった一晩で積もった山梨が「陸の孤島」となるなど、記録的な大雪でした。

 

恐らくこのデータでは雪が解けるまで日数を重複して数えているので、実際の積雪日数はもうちょっと少ないですが、それでも東京が多いことに変わりはありません。

 

③ 雪が降る気温(降雪気温)⇒大阪は暖かくても降るが、東京は寒くないと降らない

 

タイトルが意味不明ですが、大阪は東京と比べて、気温が高くても雪が降るということです。

これは「全く意味不明!」「どういう意味?」といった意見が噴出すると思います。

この理由もすぐ後で説明します。

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雪が降るメカニズムは、2種類ある

 

さてようやくですが、東京と大阪の雪が降るメカニズムの違いをみていきましょう。

 

雪が降るメカニズムは大きく分けて

①冬型の気圧配置 大阪型

②南岸低気圧 東京型

の2つがあります。

 

パターン①は大阪型、パターン②は東京型です。

以下では、それぞれのメカニズムについて簡単に説明していきます。

 

パターン① 冬型の気圧配置(大阪型)

 

冬型の気圧配置とは、大陸の寒い地域に「高気圧」、太平洋側に「低気圧」がある気圧配置のこと。

西に高気圧があり東に低気圧があるので、「西高東低」の気圧配置と言われたりします。

 

この状況がいわゆる”冬の天気”であり、シベリア大陸から強力な寒気が流れてきて、列島は寒波に襲われます。

下の図では、北から寒気(青い矢印)が流れてくる様子を示しています。

 

冬型の気圧配置のイメージ図

ご存知とおり寒気が流入してくると、日本海側では雪が降ります。関西では、福井県や兵庫県北部、京都北部が当てはまりますね。

そして、北から流入する寒気がさらに強くなると、雪雲は日本海に雪を降らせるだけでは満足せず、太平洋側や瀬戸内地域にも流れ込んで雪を降らせます。

この雪が大阪で降るタイプの雪となります。

 

大阪の雪のイメージ図

<気温は?>

さて、冬場は乾燥するといいますよね。

加湿器をつけずに寝ると、翌日は乾燥でのどが痛かったり、肌が乾燥してカサカサになることも。

また、乾燥が続くと火事が多くなるので、冬場は消防署が「火の用心」といって火の扱いに注意を促していますよね。

 

実は空気の乾燥は、雪に大きく影響を与えます。

具体的に言うと、乾燥すればするほど、高温でも雪が降りやすくなり、逆に湿度が高ければ、低温でないと雪が降らないということです。

下の表は、湿度と降雪の関係を分かりやすくまとめたものです。

 

雪と雨の境界

(引用元サイト:雨と雪の判別-北名古屋お天気センター)

たとえば湿度が70%あるときは、気温が4℃であれば雨で、気温が3℃以下で雪となります。

逆に空気が乾燥していて、湿度が50%のときは、4℃であれば確実に雪が降ります。

同じ4℃であっても、湿度によって雪なのか雨なのか違いが出てきます。

 

大阪で雪が降るのは、北から寒気が流れてきたときであり、空気が乾燥します。

その場合は、気温が少し高くても雪になるので、大阪では気温が高くても雪が降るといえます。

大阪では、6℃で雪が降ることなんてよくあることです。

 

【補足】

どうして湿度が低いと、気温が高くても雪が降るのかについて、理由を補足します。

湿度が低いということは、水分が蒸発しやすいということです(「晴れた日」の方が洗濯物が早く乾くのと同じです)。そして水分が蒸発すれば、周囲の温度を下げることができます(「汗」が乾けば涼しくなるのと同じ論理です)。

つまり、上空から降ってくる雪の一部が解けたときに、湿度が低ければ、溶けた水分がすぐに蒸発して雪本体を冷やしてくれるので、雪が解けにくくなるのです。

イメージ図雪が降るとき

【補足終わり】

 

<積雪は?>

大阪に住んでいる人なら直感で理解できると思います。日本海側から進入してくるこの雪雲は、雪を積もらせるほどの力はありません。既に日本海側で雪を降らせてきているからです。

雪が続いても10分程度で、大阪では雪がちらつく、もしくは道路が少し濡れて終わることが多いです。

 

そのため、大阪では雪が積もることがめったにありません。

因みに、18年間大阪市内に住み続けてきた私ですが、積もるほどの雪が降ったのは、2,3度ぐらいしかありません。

 


【大阪の雪のポイント】

①強い冬型の気圧配置になると、雪雲が日本海側から流れてくる

②が、チラつくだけでつもることはほとんどない

③湿度が低いので、気温が高くてもいちおう雪は降る


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パターン② 南岸低気圧(東京型)

 

最近は東京での大雪が多く、ニュースなどでよく耳にしているかもしれませんね。

東京で雪を降らせるのは、ほとんどが「南岸低気圧」という低気圧の仕業です。

下の写真が天気図の様子です。

 

南岸低気圧が雪を降らせるイメージ図

この赤色の低気圧が「南岸低気圧」と呼ばれる低気圧で、雨雲・雪雲をつくる原因になります。

同時にこの低気圧は、周辺の空気を引き寄せる効果を持っているので、北の高気圧や東北沖から関東平野に寒気を引き寄せてきます。

 

寒気のせいで気温が非常に低くなっているため、低気圧が降らせた雨は、雪のまま降ってきます。

この低気圧がほぼ毎年のように、関東平野に大雪をもたらします。

 

2014年に東京を二度襲った記録的豪雪(東京地方に大雪警報、ひと冬に2回発表は16年ぶり-tenki.jp)や、2016年の11月に降った雪(東京都心、11月に初の積雪…降雪は54年ぶり-読売新聞)もこの南岸低気圧が原因です。

雪で電車が大遅延したり、場所によっては雪に埋もれて1週間ほど不通区間になったところもありました。

東京で降る雪の95%以上が、この南岸低気圧による雪です。

 

<気温は?>

そして低気圧(南岸低気圧)が近づくということは、湿気の塊が近づくということであり、湿度が高くなることを意味します。

さきほどの図を再度引用しましょう。

 

雪と雨の境界

湿度が高い場合は、気温が低くないと雪が降りません。

低気圧が近づくと、湿度は100%近くまで上がりますから、東京で雪が降るのは、最低でも2℃以下でなければ難しい訳です。

 

よって、東京は気温が低くなければ雪が降らないという結論を導くことができます。

実際に東京で何度か雪を経験していますが、気温が低くならないと(具体的には1、2度以下)、雪ではなく雨が降ります。

6℃でも雪が降る大阪とは、この点で大きく違います。

 

【補足 2017年1月10日】

東京の雪・みぞれ・雨の割合

最近、東京の「雪・みぞれ・雨の割合」を示すデータを見つけたので、エクセルに打ち直してみました。データ元はNHKニュース。

説明にもある通り、2013年から2016年まで4年間において東京で降った雪・みぞれ・雨の割合です。

データを見ると、気温が2.0℃以上の時は雨の確率が高く、2度未満だと反対に雪が降る可能性が高くなります。

よって、東京で雪が降るかどうかの基準は、地表面の気温が2℃であることが境目だといえますね。

【補足終わり】

 

<積雪は?>

また、低気圧はまとまった雨(=雪)を降らせます。

つまり、東京で雪が降った場合はまとまった雪となり、積雪を観測することが多いです。

 

<因みに>

大阪でも数年に一度雪が積もることがあり、実は、その多くは①「冬型の気圧配置」ではなく、東京型の②「南岸低気圧」が原因です。

ただし大阪で南岸低気圧が雪を降らせる機会はほとんどなく、回数で言えば、圧倒的に冬型の気圧配置による降雪が多いです。


【東京の雪のポイント】

①東京の雪は、南岸低気圧が原因

②まとまった雪になるので、積もる可能性が高い

③湿度が高いので、気温が低くないと(2度以下が目安)雪にならない


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まとめ

 

東京と大阪には、文化や考え方の違いだけでなく、自然現象である「雪」にさえ違いがあるのでした。

東京や大阪に出かけるときがあれば、雪の違いにも注目すると面白いかもしれませんよ(笑)。

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